最近、何でも電気で解決しようとしている人間が多すぎるのではないか?

乗り物に限定してみると、汽車が電車に、自動車がEVにそして自転車が電動アシスト車に。

子供の頃、SLが無くなることにとても寂しい感情を抱いたのを覚えている。汽車という言葉を使うと年寄り扱いにされてしまう。でも、なぜか旅には汽車が似合う。電車では旅らしく聞こえないのは年のせいか。

今、自動車がガソリンから電気に置き換わろうとしている。街中は排気ガスが少なくなっていいかもしれないが、その電気をどうやって作るのかまで遡って考えなければならない。日本での発電の84%が火力発電に頼っている。EVが増えたらその電気をどうやって作るのか?まだ原子力発電に未練タラタラな人種がいる。CO2削減には原子力しかないと!電気使用量を制限するという頭は無いらしい。

自転車もすごい勢いで電動化の波がきている。これは、私一人が喚き散らそうが止められない波である。
10年前、既に中国でバッテリースクーターは市民権を得ていた。人力自転車は貧乏人が乗る乗り物になっていた。素人でも30km/hくらいで走っている。私はバッテリースクーターの群れの中をピストで35km/hで走り抜けると中国人はみんなビックリする。バッテリーもモーターもついていないのに?

最近チャンスがあれば電動アシスト車を試乗している。ヤマハ・パナはかなり乗った。最近BSCとボッシュを乗った。10万円以上出しても売れる商材である。私の予想では今年中に、人力自転車の販売台数よりも電動アシスト車の販売台数が上回る可能性が高い。

では、人力自転車はもう開発すべきことは無くなったのかというと、まだまだ未解決の部分が多い。
たとえば、アシスト車のサドル高さは両足ベッタリが当たり前であるが、電気を切って走れるかと言ったら走れない。なぜって、人間(エンジン)に配慮された設計になっていないからである。さらに車重が人力自転車より10kg以上重いのでなおさらだ。ペダリング効率は最悪にできているがだれもそのことに気が付いていない。

両足ベッタリでペダリング効率のいい自転車はまだこの世で2台しか存在せず、3台目を製作中である。145mm、150mm、160mmと今までの標準165mmより短いクランクを使う。
そのクランク長さに合わせてフレームを専用に設計した。これを私は新ショートクランク理論と呼んでいる。

今まで、身長・股下・大腿骨の長さとクランク長さに相関関係があるように言われてきたがそんなに騒ぐほどの相関関係には無いようである。なぜ165mmクランクが標準だったかというと165mmに適したフレームだったからである。フレームサイズを小さくして「低床フレーム」として売っていたが、ショートクランクを売りにして発売された自転車は稀有である。

BSCがアシスト車であるものの、新しく127mmクランク車を発売した。
しかし、これも電源を切ったら乗れたものではない。なぜかというと、クランクが短くなってトルクが低くなった部分をアシストでカバーしているだけだからである。

電動アシスト車の最大の欠点は何か?
それは脚力の低下である。楽してる分筋力を使わないのだから当たり前。そして、脚力が低下するとそれに比例してアシスト力も低くなることから、人によっては「アシスト力が弱くなった。」と感じるらしい。そういうお客さんと実際に対応したことがある。私が乗ったらちゃんとアシストは効いていた。
ショックを受けると悪いので「脚がアシストに慣れてしまったんですよ。」などと言ってごまかしたが・・・。「スピードが出ないんだよなあ。」と怪訝そうにしていた。