自転車業界はみんな電動アシスト車のほうを向いて仕事をしている。

単価は10万円前後だが、粗利が少ない。電気系の故障を直せるショップはほとんどないだろう。修理による利益もわずかである。今までのような工賃をとっていたら莫大な修理費用になってしまう。パンク修理とタイヤ交換で食べていけた時代は終わった。

電動アシスト車の波はもうコントロールできない。E-BIKEも増えてくるであろう。本来利益が取れるはずの自転車本体はコストをギリギリまで下げており、組み立てコストなども含めると自転車業界の儲けはほとんどなくなる。自転車業界はアシストユニットメーカーの下請けになってしまったのだ。

イオンが低価格の電動アシスト車を販売し始めたが、あの価格帯では商売あがったりである。今、自転車業界は死活問題を抱えている。どうやったら生き残れるのか。
10万円のアシスト車を売るより、5万円の人力自転車を売った方がいい。しかし、今までと同じような人力自転車のままでは売れない。かといって、人力自転車を開発する力もない。

本来、自転車は自力で走るから価値があるのである。そこを抜きにして自転車の開発をしてはいけない。
私が今開発している人力自転車は、本来自転車が持っている価値観を重視し、電動アシスト車ではできないことをやろうとしている。人力自転車にはまだまだ開発の余地が残っているのだが、それが見えないのだろう。

電動アシスト車は単なる移動手段。自転車技術者から見たらお粗末な設計である。
電動アシスト車が売れれば売れるほど、自転車業界は落ちぶれていくであろう。